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2024.05.13

箸を贈るということ。


ブライダルシーズンに向けて箸を見直してみてはいかがでしょうか?
箸を贈るということは、食べることに困らない「財」と、おいしく食べることができる「健康」「家内安全」を祈願する意味があります。

以前、箸について興味深い記事を見たことがあります。

「世界の箸市場は、年平均成長率6.85%で成長すると予想されます。」
世界の箸市場規模は、2021 年に 16 億 3 億 6,270 万米ドルで、2027 年までに 24 億 6 億 4,826 万米ドルに達すると予測されています。

そう聞くとイマイチつかめませんが、海外ではchopsticks(チョップスティック)が見直されていて、伸びている市場であるという事のようです。最近ではインバウンドの影響で箸は売れていると聞いた事があります。

雑貨屋さんでも箸は安定的に売上が作れるカテゴリーです。最需要期は12月と3月ですかね、年始は新しい箸で自分使い、3月は移動時期でギフトが多いですね。
お箸をプレゼントする際の価格の相場は、お祝い事にもよりますが3,000円~10,000円の間です。
例えば、友人への結婚祝いでしたら、5,000円前後の夫婦箸。
上司への退職祝いでしたら、10,000円前後の夫婦箸・・・っといった感じでしょうか。安い箸よりも値段が高めの、いい箸が売れるイメージです。


個人的な話ですが、箸は年1回換えます。プレゼントでいただいた箸を使うのですが、ギフト箱を開けると若狭箸や和島塗の夫婦箸の場合があります。「高いんだろうな」と思いながら使っています。

例えば1万円の箸と聞くと高いと思いますが、毎日使うので1日あたり27円、1食にすると9円、割り箸がだいたい1膳10円くらいなので同じくらいの単価、と考えるようにしています。

私は雑貨屋やインテリアショップの売り場では1,000円~5,000円くらいの単価の品揃えをおすすめします。
ギフトで夫婦箸にした場合2,500円~10,000円のセットにできるようにするのがいいかと思います。


特におすすめしているのがイシダさまの『一双』。こちらの箸は産地や用途で分かれています。
イシダさまは、若狭塗の産地 福井県小浜市にありますが(小浜市は日本一の箸の産地)、一双では輪島塗、津軽塗、九州竹、会津蒔絵、越前蒔絵、琉球堆錦など日本各地の産地の箸を取り扱っており、カタログを見ているのもおもしろいです。

若狭塗の高い箸で25,000円もするものもありますが、先ほどの計算でいくと1日あたり68円、1食あたり23円くらいです。こうやって見ると高くはないと思います。
また、カタログには和島塗のアイテムも載っていますが、こちらは現在、能登半島地震の影響で製造ができなくなっています。

日本人にとってのお箸とは、神様が宿り、人と神様を結ぶ橋(箸)渡しをする役割があると言われれています。 そして「自分専用のお箸」を決めて食事をするのは、日本だけの風習です。 他のお箸文化の国、中国や韓国・ベトナム・タイ・シンガポールには見られない風習です。

「箸」という漢字もお供え物の際に、「竹」が神様と人(者)をつなぐ役目を果たしたということから、この道具が「箸」という漢字を用いられるようになりました。 使うことにより、神様に感謝する、人と神様を結ぶ橋(箸)渡しの道具ということになります。

良い箸を使い、道具と食べ物に感謝して味わうのもいいかと思います。

もしこの記事を見て箸について考えたり、箸売り場について見直すきっかけになれば幸いです。

本多/営業部